痔の常識クイズ<女性版>
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痔持ちの人は日本中にあふれている、といえるほど、内痔核(いぼ痔)に悩んでいる人は多いのに、意外と正しい知識が知られていないようです。その勘違いが、さらなる悪化を招いてしまうかも……?
「○」「×」のうち、正しいと思う方をクリックして、あなたの痔の常識をチェックしてみましょう。
Q1. 医者に行ったら必ず手術をされるの?
答えは×
痔の治療の基本は、食生活や排便習慣などのライフスタイルを見直して、症状を改善していくこと。手術が必要な痔は、病院を受診する人の1~2割程度と言われています。
また、手術をせずに注射だけで治す方法なども誕生しています。それぞれの治療法のメリットとデメリットを考えたうえで、最終的に治療方針を決めるのは、医師ではなくあなた自身です。恐れずに受診しましょう。
Q2. 動物は痔にならない!これ、ほんと?
答えは○
痔核は、肛門が心臓より下にあるために、おしりがうっ血して起こります。
つまり、二足歩行をしている人間の宿命なのです。
四つ足で歩く犬やネコには、痔がないなんてうらやましい!とはいえ、四つんばいになって生活するわけにいきませんから、座りっぱなしや立ちっぱなしは避けて、なるべくおしりのうっ血を防ぐように心がけましょう。
非常にまれなケースですが、実は犬が痔になったという報告もあります。便秘でいきみすぎたのが原因だとか。
食生活の変化はペットの世界にも及んでいるのです。
Q3. 注射だけで治せる痔もあるって、ほんと?
答えは○
痔の治療法も日進月歩。昔に比べると、より安全で負担の少ない新しい治療法が開発されてきています。注射による治療法も、そのひとつ。以前は、Ⅲ度~Ⅳ度まで進行してしまった内痔核を完全に治すには、手術しか方法がありませんでしたが、重症の内痔核であっても、注射だけで治療できる可能性が拓けたのです。
注射による治療が可能かどうかは、それぞれの症状によって違います。また、注射による治療法を採用していない病院もあります。どの治療法を選ぶかは、主治医とよく相談して決めてください。
Q4. 痔は遺伝病なの?
答えは×
お父さんもお母さんも痔だから、私の遺伝子には「痔」と刻まれているのでは……?な~んてことは、もちろんありません。
ただ親子で痔になるケースも多いことは事実。痔になりやすい生活環境が共通していたり、あるいは、体の構造的におしりが負担に弱いという体質が遺伝していたり、という可能性はあるかもしれません。
親が痔持ちだったという人は、おしりをいたわる生活を意識したほうがよいかも。
Q5. 生理中でも、診察や治療を受けられる?
答えは○
生理中でも、おしりの診察は問題なくできます。痔は、症状が強く出ているときに受診するのがベスト。骨盤内の血流が増える生理中は、実は症状が強くなりやすい時期でもあるのです。受診を思い立ったなら、生理中でも心配は無用です。
手術や注射などの外科的な処置も、生理中であってもナプキンやタンポンを使えるので、支障はありません。
予定が狂って生理が始まっちゃった!というときも、治療の日程を変更しなくてもだいじょうぶ。ただ、生理痛がつらいときなどは、主治医とよく相談して、どうするのか決めましょう。
Q6. 女性で痔になる人は珍しいの?
答えは×
「痔はおじさまの病気」というイメージをもっている人もいるようですが、実は痔で病院を訪れる人は、男女ほぼ半分。20~30代の若い女性で痔に悩んでいるという人も珍しくありません。特に、便秘がちな人は、痔の危険度も高いと思ってください。
また、妊娠出産も、痔と深い関係があります。出産をきっかけに痔を発症したり、痔を悪化させたりする人も多いのです。
恥ずかしくて受診をためらってしまうかもしれませんが、恥ずかしいのはほんの一瞬のこと。女性でも入りやすい雰囲気の病院が増えてきていますから、痔の徴候があったら、迷わず専門医を訪れてください。